「カップの騎士(Knight of Cups)」の意味・解説 <トート・タロット>
エレメント:水の宮の火
生命の樹:コクマー(知恵)
カップの騎士は、「水の宮の火」を象徴し、水が火で熱せられて沸騰するように、感情がほとばしって情熱的になっている状態を表す。
輝く大きな翼は、飛躍する馬の姿勢とともに、水のエレメントの活動的な面を示している。
右手で掲げる杯からは、水象星座の活動宮である蟹座の象徴で、攻撃性を司る、カニが飛び出している。
彼は自分の愛情を分け与えることに至福を感じるが、それを認めてもらいたがる虚栄心の持ち主で、華麗なる孔雀はその表れでもある。
全体的に能動的な絵柄でありながらも、カップの騎士が持つ根本的な性質は受動的である。
このカードの人物像は、文学と芸術を愛する優美な男性で、温厚で控えめである。
情緒が豊かなため、ロマンスの刺激にはすぐに反応し、熱狂的になりやすい。しかし、感情に素直で意思は弱く、その熱狂は長続きしない傾向がある。
また、水と火は相反した元素であり、それによって生じる心の葛藤により、精神的病の原因となり得る。
対応する易の掛は、「54、雷沢帰妹」。
掛辞「進めば凶。良いことはない。」
帰妹とは、若い娘が嫁ぐこととされ、若い女性の方から積極的に年上の男性のもとに押しかけることを指し、物事の間違った状態を示す。
キーワード:
芸術家・ロマンチスト・華麗な若い男性・積極的に愛情表現する・求愛する
媚びを売る・見返りを求める・恩着せがましい・熱狂的・飽き性
etc・・・